初めて株主優待を獲得するまでの手順
株主優待は、企業の株を買うことで割引券や自社商品のようにお金ではないもので、株主に利益を還元してくれる制度です。
いろいろな商品が届くのが楽しく、お得感もあるので、日本では人気を集めています。月曜から夜ふかしで登場した株主優待生活の桐谷さんも有名になりました。
ただ、これから株式投資をはじめる人は、この仕組みを理解しなければなりません。
今回は、初めて株主優待をもらってみたいという人のために、証券会社に口座を開設してから実際に株主優待を獲得するまでの手順を紹介します!
株主優待とは
株式投資で得られる利益には、キャピタルゲインとインカムゲインが存在します。キャピタルゲインは、株の売買による値上がり益で得られる利益。インカムゲインは、株主優待、配当金の様に株を保有しているだけで得られる利益です。
インカムゲインにあたる株主優待ですが、なぜ株を保有しているだけで利益を得られるのでしょうか。その理由は、企業は投資家のお金を使って事業を発展させ利益を上げます。そのお礼として、株主優待という形で投資家に利益を還元しているという仕組みです。
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株主優待ってどんな物がもらえるの?
株主優待を実施している上場企業は、何百社と存在します。一例として、僕が獲得した株主優待をいくつか紹介します。
レンタルビデオのゲオホールディングスは、レンタル商品が常時、半額でレンタルできる株主優待特典が受けられます。
ゲオの株主優待が絶対にお得な7つの理由
遊べる本屋のヴィレッジヴァンガードは、10,000円分のお買い物券がもらえます。自社のお買い物券を株主優待にしている企業は多いです。
ヴィレッジヴァンガードから株主優待が到着!
大阪王将を展開しているイートアンドは、冷凍食品やお食事券などの自社商品が貰えます。
イートアンドから株主優待が到着!
他にもマクドナルドやANAの株主優待も有名ですね。
当ブログの「株主優待・配当」、「優待活用」カテゴリでは、これまでに獲得した株主優待を紹介しているので参考にしてみてください。
※上記の株主優待は変更になる可能性があります。
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株主優待を獲得するまでの手順
ここからは、これから株を始める人が株主優待を獲得するまでの手順を紹介します。
まず、簡単に手順を書くとこうなります。
1.証券会社に口座を開く
2.株主優待銘柄をチェックする
3.権利日までに株を買う
4.株主優待が到着
次の項より、以上4つの手順を詳しくみていきます。すでに証券会社に口座をお持ちの方は、1をとばしてください。特に「3.権利日までに株を買う」が重要です。
1.証券会社に口座を開く
株の売買をするためには、必ず証券会社に口座を開きます。この口座で株の売買を行います。
証券会社の選び方
選ぶ基準は、手数料、取扱い商品、知名度など様々。その中でも手数料は、選ばれる基準になりやすいです。株の売買には、必ず証券会社に支払う手数料が発生するため、安い方がいいですよね。その手数料は、証券会社によって0円から数千円と幅が広いです。基本的に店舗型より、ネット系証券会社の方が、手数料が安いです。
私はマネックス証券を利用しています。手数料が安いうえ、取引に役立つツールが充実しているのでおすすめです。
口座が開設されたら、株の売買に必要な資金を入金します。
2.株主優待銘柄をチェックする
株主優待を実施している上場企業は全てではありません。配当金のみの場合や、何も還元していない企業もあります。必ず事前にチェックしましょう。
Yahoo!ファイナンス
株主優待で、月別、投資金額別に検索可能。探しやすいです。スマートフォンではアプリで確認できます。
「Yahoo!ファイナンス」
証券会社の管理画面
証券会社に口座を開設したら管理画面で検索できます。
個人ブログ
獲得した株主優待を紹介してくれるブログがたくさんあります。
実際に届いた優待の内容が見られるので、参考になるでしょう。
とても参考になる株主優待のブログまとめ
新設・変更・廃止情報
株主優待を新しく新設する企業もあれば廃止になる企業もあります。以下のツールで最新情報をチェックしておきましょう。
企業から開示される適時開示の情報が見られます。期間を指定して「優待」で検索すると、株主優待に関する開示情報が見られます。
東証 : 適時開示情報閲覧サービス
当ブログでも、毎週土曜日に一週間分の情報をまとめて配信しています。
新設・変更・廃止情報
3.権利付き最終日までに株を買う
ここが最も重要なポイントです。株主優待を獲得するために最も気をつけたいのが「権利確定日」「権利付き最終日」「権利落ち日」です。
権利確定日、権利付き最終日、権利落ち日
権利確定日は、株主名簿に名前が記載される日です。ここで初めて株主として、株主優待をもらえる権利が認められます。
しかし、ややこしいのが、株主優待をもらうには、権利確定日の3営業日前に株を保有している必要があります。この3営業日前を「権利付き最終日」といいます。正確には、この権利付き最終日に株を保有している必要があります。
また「3営業日」に気をつけてください。株式市場が開いていない土日祝などは3日のうちに含まれません。
権利付き最終日に株を保有していれば、翌日の権利落ち日に株を売っても株主優待の権利が認められます。
例えば、月曜日が権利確定日の場合は以下のようになります。
26日(水) 権利付き最終日(この日の株式市場の取引時間内までに株を購入。この日に買ってもOKです)
27日(木) 権利落ち日(売ってもいい日)
28日(金)
29日(土)
30日(日)
31日(月) 権利確定日
土日は含まないので、金(1営業日前)、木(2営業日前)、水(3営業日前)となります。
権利付き最終日は、自分で数えるとややこしくなるので、以下のページでカレンダーをみてもらうのが最も分かりやすいです。
権利確定日カレンダー|楽しい株主優待&配当
なお、権利確定日は、企業によって異なります。ほとんどの企業が、決算月か中間決算月ですが、「2.株主優待銘柄をチェックする」で必ず権利確定日を確認してください。権利については、配当金も同様の仕組みです。
権利に関して気をつけたいこと
ちなみに、気づかれた方もいるかもしれませんが、権利付き最終日に株を買って、権利落ち日に株を売ると保有期間はたったの1日ですが、株主優待の権利を獲得できます。逆に権利付き最終日の2ヶ月前に株を買って、権利付き最終日に株を売ったら株主優待は獲得できません。
では、権利付き最終日に株を買って、権利落ち日に株を売る売買を繰り返せば「おいしい」と思われるかもしれません。しかし、権利落ち日はかなりの確率で株価は下がります。ものすごく下がる時もあります。株主優待で3,000円分のクオカードをもらっても、株価が下がり、10,000円損して、そのまま塩漬けなんてこともありえます。目先の株主優待や配当金に目がくらんで、損をしないように気をつけてください。
4.株主優待が到着!
ほとんどの企業が、権利日から2〜3ヶ月後に、郵送で届きます。配当金を出している会社は、株主優待と同時に配当金を貰えます。
配当金の受け取り方法については、以下を参考にしてください。
配当金の郵便局での受け取り方法
銀行での配当金の受け取り方法
まとめ
権利日さえ理解できればそれほど難しくはありません。
株主優待は、金額換算するとわずかかもしれませんが、銀行の利息に比べれば利回りがいい銘柄はたくさんあります。(株の値下がりによるリスクはありますが)
それに忘れた頃に株主優待が届くとうれしいものですよ。
内容は変更になる可能性もございます。利用の際は公式サイトの確認をお願いします。